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2010年04月21日
4月16日 新井深絵
ゴスペル・オリジナル・韓流・・など
新井深絵(Vo)さん じんごろう(b)さん 宮川真由美(p)さんでした




投稿者 master : 2010年04月21日 15:39
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コメント
素晴らしい一夜を提供していただきありがとうございました
日記に書かせていただきました
お恥ずかしいですが感謝の気持ちだけは込めたつもりです(笑い)
「冷たい雨が温かい雨に変わるとき」
「新井深絵ライブ@born free」2010 4/16
宮崎出張の帰り、伊丹に向かうANAの機内に機長のアナウンスが流れる。
「伊丹空港の天候は雨、気温は約10度、、」ってまた冷たい雨かい!
昨日は宮崎が雨、今日も午前中までは雨が残っていてマンゴーを完熟させるという南国の太陽さえ拝むことができなかったというのに、、、、移動先が二日続けて雨というのも情けない。
伊丹に着陸するとアナウンス通りの雨である。
リムジンバスの乗り場にも「雨や交通事故のため時間どおりの運行ができておりません、、、、」みたいな放送が流れていて、やれやれな気分がますますやれやれな気分になってきた。伊丹から神戸の三宮までは40分くらいなのだが、1時間近くかかっているらしい。
娘との待ち合わせ時間にぎりぎり間に合うかどうか。
空港を出たところの高速が渋滞していたので地道経由名神でやっと三宮到着。思いがけず大きな雨が降っている。傘もないのでしかたなく週刊誌を傘代わりにかざして予約してあるホテルを探す。それほど遠くはないはずなのに、雨の宵闇、待ち合わせの時間も気がかりとなって探すホテルがなかなか見当たらない。
途中思い余ってコンビニでビニール傘を購入、街ゆく人に尋ねたりしながらやっとホテルを探し当ててチェックイン。荷物を置いただけですぐJR三宮駅まで戻る、通勤客や週末の遊び客などでごった返す駅のホームで予定時間15分遅れながら一カ月ぶりに神戸でファッションデザインを勉強中の娘と再会。今夜のライブ会場である摂津本山駅近くの「bornfree」へと向った。
今度の出張が伊丹経由でなければ無理とわかった時点で娘には一緒にメシでも食おうと言ってあった。他になにか見たり聞いたりするイベントがあればついでにと検索していて、たまたま今夜の新井深絵さんのライブ情報を知ったのだ。
一生に一度は体験しておかなくてはいけないライブというのが必ずあるのだとすれば、それは先月のAC/DCの「ブラックアイスツアー」であり、今夜の「新井深絵ライブ」であることに間違いはない。先月は家の中の有り金小銭をかき集めての強引なさいたまスーパーアリーナへの参戦だったが、今夜はたまたまパッケージングできた幸運だから気分的には楽である。
摂津本山駅を降り、頭の中の地図のイメージをたよりに「born free」を探すがなかなか見つからない、、、、って、どんだけ方向音痴やねん!店に電話して教えてもらいやっと発見できた。坂道に面した半地下にあるダイニングバー?のような「born free」。
若くてハンサム(死語?)な若者と信念に満ちたようなお姿?のママさんに迎えられて席に着く。何組かのお客さんにまじって新井さんとサポートメンバーのお姿もあった。
娘はカクテル、自分は生ビールでとりあえず乾杯。ピザとロールキャベツとチーズの3種盛りを注文する。
「昔の父ちゃんのCDケースにあった「ガーベッジ」ってかっこええなあ」
「ああ、あれな、けっこうスタイリッシュやもんな」
「かっこええわ」
「わかるんか?ほんまに、どんなんがかっこええのんか?」
「わかるって、ポイントさえ押さえといたらええんやろ?」
「どんなポイントやねん!」
「この前、中之島まで展覧会見に行っとっんよ」
「へえ?友達と?」
「ううん、ひとりで」
「ほう、、、どんな展覧会?」
「なんのだれそれって知っとる?」
「知らんな、、」
「結構いろんな人がたくさん作品出しとっておもろかったわ」
「ふ~ん」
「今夜11時すぎからバイト先の歓送会があるんよ」
「何人か入れ替わるわけ?」
「うん、新しい子も入ってくるし」
「やっと後輩ができるっちゅうわけやな」
「ほうなんよ」
そんな話をしていると、ピザが焼け、次にロールキャベツが煮え、最後にチーズが盛り付けられて順番にテーブルに並んでいく。ライブが始まる前に新井さんの動画を無断でアップしたお詫びを兼ねて挨拶をすると、逆にお礼まで言われて恐縮。やがてメンバーが店の奥のそれぞれの楽器の場所に移動し、新井さんがマイクを手にしてスタンバイ完了。
ピアノは痩身で長身で美人の宮川真由美さん、ウッドベースは飄々とした雰囲気のZINGOROさん。新井さんのアットホームなおしゃべりが店内をなごませて「born free」なライブが始まる。親娘の関係を歌ってるらしい?「Dear」という曲に引き込まれる。彼女のソングライターとしての素晴らしさが横溢している曲で涙が溢れ出しそうになる。自分の血流がメロディーに同化していくような快感、こういうのをグルーヴ感というのだろうか?押しつけがましくなく浮ついていない、、、今の流行りの歌からは一線を画したような名曲だ(流行ってほしいけど)。
ついついビールが進んでしまう。娘は「笑顔の大地」という曲が気に入ったと言う。詰めかけた彼女のファンらしいお客さんからも大きな拍手。軽妙なトークも盛り込みながら和気あいあいとステージが続く。突然新井さんが「バスのお客さんと目が合った!」と叫ぶ。店の前の道はバス路線になっていて、たまたま通りかかったバスの乗客の視線とステージの新井さんの目とが合ったらしい。「バスまでも止めてしまう新井さんの素晴らしいステージ!」とのお客さんからの茶々も笑顔で受け止める新井さんである。
青春時代、彼女の友人との切なくも忘れられない思い出、高校の英語教師をなさってた頃の生徒たちとの関わり方についても話してくれる。歌を歌うことで生徒たちと向かい合うことができ、生徒たちも自分を受け入れてくれたという話。じーんとするような話を笑顔で軽妙に話す彼女はまるで女性神父?のようだ。「ブルースブラザース」の映画の中で監督のジョン・ランディスは音楽(特にソウルやブルースやゴスペル)に対してのオマージュを捧げているが、新井さんもまた音楽の力を信じ音楽の力を聴衆に吹き込んでくれる伝道者なのに違いない。
ステージは休憩をはさんでの2部構成。彼女の歌声を聴くためにわざわざ駆けつけてくれたお客さんが道に迷ったらしく少し到着が遅れるということで後半の開演が延びても店内の温かく満ち足りた雰囲気はかわらない。ゴスペルシンガーとしてはもちろんソウルやジャズも歌われるし、たぶんラテンやロックなどもこなされるのであろう彼女の歌声はパワフルで情感にあふれている。自分が動画にアップした「あの駅」?も歌ってくれた。曲と詩と気持ちとが三位一体化(なんちゅう言葉やねん)した名曲。他にもジャズのスタンダードや今回出される新しいCDの中から?も何曲か。途中では余興に演歌なども挟みながら、アンコールは「サララ」(韓国語では「生きよう」という意味らしい)。終演時間は10時を回っていた。
彼女の歌は温かくて力強い。人は人間としての尊厳を忘れずに力強くやさしく生きて欲しいと願う気持ちがそのまま彼女の曲作りや歌声に反映されている。それでいてスローガンみたいな味気なさを感じさせないのは彼女の繊細な心配りがあるからだろう。彼女自身へも家族や周囲の人たちにもそして社会全般の人々にも彼女の信念に満ちた力強く温かい視線が常に注がれている。奇は衒わずに正々堂々と愛や正義に向かうことで紡がれる彼女のオリジナル曲はその成果であり果実であることを聴衆のひとりひとりがしっかりと実感できる、、、今夜もそんな素敵なライブだった。
彼女が笑顔で最後の挨拶をし、客席から大きく温かな拍手が送られてライブが終了した。宮川さんとZINGOROさんにお礼の言葉を伝え、新井さんにも「今後も公私にわたってご活躍なされるように祈ってます」と挨拶をして店を出た。雨はまだ降り続いている。娘と駅への道を並んで歩きながら短い会話
「よかっただろ?」
「うん、よかった」
経験したライブの感動を自分の心に照らし合わせて、表現することや生きることの問題を少しずつ自分らしく解いていくこと、、、そのポイントさえはずさなければ娘にとっても貴重な一夜になったのではないかと思う。
親が子供にできることなんてたかが知れているが、少なくてもその人生の行先にはどんな駅があり、どこで降りるべきなのかくらいは先に伝えておくべきだろう。そうでなければ子供たちも不安ばかりでやりきれないに違いない。人生で一度は聞いておくべきライブと自分が考えるのはその駅名や行先である。路線名はわからないがその駅で降りれば何かが得られる場所、そんな駅名をたくさん知っているほど人生が楽しく豊かになるのは間違いないはず。そんな思いでお父さんは財布の中身を軽くしているのだよ。
いつのまにか手に当たる雨が冷たい雨から温かい雨に変わっていた。よく冷えたビールが自分の体温を下げたせいなのか、それとも今夜のライブが雨粒にまで体温を与えたからなのか、それはどうもよくわからない。まして娘が隣にいたからなんてことは恥ずかしくて絶対言えない。
念押しの動画を二つ
http://www.youtube.com/watch?v=v0OYkxoI3qk
http://www.youtube.com/user/zounohitofumi#p/u/7/zzHd7QPu5N0
投稿者 象 : 2010年04月26日 09:42
象 さま
素敵な日記ありがとうございます。
雨の降る中、新井さんの歌を・・と足を運んで下さり、そしてお嬢さんとの貴重なお時間をBornFreeで楽しんでくだいまして重ねてお礼申し上げます。
おっしゃるとおり「彼女の歌は温かくて力強い。」ですね。
冷たい雨も温かい雨に感じて下さって店にとって本当に嬉しいお言葉です。
これからもどうぞよろしくおねがいします。
投稿者 bornfree : 2010年04月27日 00:56
